「完成データを見たらイメージと違った」「細かく指示を出したつもりなのに、伝わっていなかった」
──こうしたトラブル、レタッチ会社への依頼では意外とよくある話です。
せっかくお願いしたのに、仕上がりが全然イメージと違ってて…。「自然に」って伝えたのに、肌がツルツルで別人みたいになっちゃいました。
それ、ほんとによくあるケースですね。実は「自然に」「明るく」っていう言葉、人によって感じ方がまったく違うんです。だから、言葉だけで伝えようとするとどうしてもズレが出やすいんですよ。
多くの場合、原因は「指示の曖昧さ」と「情報共有の不足」にあります。この記事では、レタッチ会社に依頼してから納品されるまでの流れを、実際の現場視点でわかりやすく解説します。
ステップ①:依頼前の準備と見積もりのポイント
レタッチを依頼する前にまずやるべきことは、「何のために・どんな写真に仕上げたいのか」を明確にすることです。
「とりあえず綺麗にしてください」って伝えても、やっぱりダメなんですね?
そうなんです。"綺麗に"にもいろんな方向性があるので、最初に目的と仕上がりのイメージを整理するのが大事なんです。
依頼前に整理しておくべき5つの項目
| 項目 | 内容例 |
|---|---|
| 目的・用途 | 求人サイト/広告バナー/EC商品画像など |
| 仕上がりイメージ | 自然/明るめ/クール/高級感など |
| サイズ・媒体 | Web用/印刷用/A4サイズなど |
| 優先順位 | 納期/仕上がり/コストなど |
| 納期 | ◯月◯日まで/即日対応希望など |
これらを明確にしておくと、見積もりの段階で正確なコスト・納期が提示され、後からのトラブルを防げます。
過去データや参考写真を活用する
もし過去にレタッチを依頼したことがあるなら、加工前と加工後の写真をセットで共有しましょう。「どのくらいの強さでレタッチしてほしいか」を一目で伝えられるため、言葉の解釈違いをほぼ防げます。
確かに「自然に」って人によって全然違いますもんね。やっぱり画像で見せるのが一番早そう。
見積もり時にチェックすべき4つの項目
| チェック項目 | 理由 |
|---|---|
| 修正回数 | 何回まで無料かを確認。回数制限を超えると追加費用になる場合も |
| 納期 | 通常納期/特急対応の区分があるか |
| 機密保持(NDA) | 社外秘や未公開データを扱うなら必須 |
| データ管理体制 | バックアップや削除ポリシーを確認 |
ステップ②:データ送信と指示書の作り方
準備と見積もりが終わったら、次は実際にレタッチ素材を送信します。
この工程で重要なのは、「安全に送る」ことと、「正確に伝える」こと。
ファイル共有の基本ルール
複数の画像を送る際はZIP形式で圧縮しておきましょう。そのうえで、セキュリティの高いファイル共有サービスを利用するのが基本です。
| サービス名 | 特徴 |
|---|---|
| GigaFile便 | 無料で使いやすく、パスワード設定も可能 |
| firestorage | 大容量対応・SSL暗号化あり |
| Google Drive(推奨) | アクセス制限・バージョン管理・自動バックアップ |
| Dropbox | 共有リンク+アクセス権設定が柔軟 |
どれを使えばいいか迷っちゃいますね。無料の転送サービスでも大丈夫ですか?
短期的な利用なら問題ないですが、安全性と管理面を考えるとGoogle Driveが一番おすすめです。弊社でも、お客様ごとに専用ドライブを立ち上げてやり取りしています。
写真上に直接書いた「指示書」が最も伝わる
レタッチ指示の伝え方で最も効果的なのは、画像上に直接コメントや矢印で書き込む方法です。
「ここを明るく」「この部分を削除」「肌トーンを整える」などを写真上で可視化しておくと、意図が100%伝わります。
| 指示方法 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 画像上に直接書き込み | 意図が一目で伝わる/修正の手戻りがゼロ | 元データを残すため別名保存が必要 |
| 別途テキストで指示 | 簡単にまとめられる/ファイルを整理しやすい | 「どの部分か」が曖昧になりやすい |
ステップ③:修正・確認のやり取り
レタッチの品質を左右するのは、初稿データに対する修正の伝え方です。
修正は「写真上に直接書き込み」+PDFでまとめる
最も確実なのは、修正箇所を写真の上に直接書き込み、それらを1つのPDFにまとめる方法です。
メールで「もう少し明るく」と伝えたんですけど、仕上がりが全然違ってました…。
よくあるパターンですね。「もう少し」って人によって感覚が違うんです。写真の上に矢印やコメントで書いてもらえると、意図が一瞬で伝わります。
たとえば次のように書き込むと分かりやすいです:
- 赤い矢印で「ここを明るく」
- 丸で囲って「この部分を削除」
- テキストで「肌を少しなめらかに」
修正依頼はまとめて送るのが鉄則
修正点を1通ごとに分けて送ると、やり取りが煩雑になり、修正漏れの原因になります。できる限り1回のPDFにまとめて、明確な指示を添えて送るのが理想的です。
修正版チェックのポイント
修正版を受け取った際は、次のチェック項目を確認しましょう。
| 項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 明るさ・トーン | 全体のバランスが自然か、指示通りか |
| 肌の質感 | 加工感が強すぎず、質感が保たれているか |
| 背景 | 不要な要素が残っていないか、違和感がないか |
| 統一感 | 複数枚でトーンや雰囲気が揃っているか |
| 用途確認 | 印刷/Webなど、出力先で見え方が適切か |
お支払いについて
納品データをご確認いただき、問題がなければ請求書を発行いたします。
支払いはどうすればいいですか?
請求書をメールでお送りしますので、期日までにお振込みください。請求書のPDFはそのまま経理処理にも使えます。
まとめ
レタッチ会社への依頼で失敗しないためのポイント:
- 依頼前に目的・イメージ・納期を明確にする
- 参考画像や過去のレタッチ例を共有する
- 修正は写真上に書き込み、PDFでまとめる
- 修正指示は一度に整理して伝える
ここまでの流れを押さえておけば、レタッチ会社への依頼は格段にスムーズになります。