「レタッチを外注したいけど、会社に頼むのは高そう…」
そう思って、個人のフリーランスやクラウドソーシングを検討している方は多いのではないでしょうか。
確かに、個人に依頼すれば安く済むケースもあります。でも、その前に知っておくべきリスクや注意点があります。この記事では、個人にレタッチを依頼する方法と、失敗しないためのポイントを徹底解説します。
個人にレタッチを依頼できるプラットフォーム
まずは、フリーランスのレタッチャーを探せる主なプラットフォームを紹介します。
国内のクラウドソーシングサービス
どこで探せばいいんですか?有名なサービスを教えてください。
日本だと、この3つが代表的ですね。それぞれ特徴が違います。
| サービス | 特徴 | レタッチャー |
|---|---|---|
| ココナラ | スキル売買型。出品されたサービスから選ぶ | 価格・内容が明確 |
| クラウドワークス | 国内最大級。案件を出して応募を待つ | 登録者600万人以上 |
| ランサーズ | 認定制度あり。実績ある人を探しやすい | 認定ランサー制度 |
ココナラは、個人が自分のスキルを「商品」として出品しているマーケットプレイスです。「レタッチ 1枚○○円」のように価格と内容が明確なので、初めての依頼でも分かりやすいのが特徴です。
クラウドワークスは登録者数600万人を超える国内最大級のサービス。レタッチのプロも多数登録しており、案件を出せば応募が集まります。
ランサーズは、返信速度・納品実績・評価などの基準を満たすと「認定ランサー」の称号がもらえる制度があり、実績のある人を見つけやすいです。
海外のフリーランスプラットフォーム
海外のフリーランスに依頼すれば、さらに安く済む可能性もあります。
| サービス | 特徴 | 料金目安 |
|---|---|---|
| Fiverr | 世界最大級。$5〜依頼可能 | $5〜$180/件 |
| Upwork | プロ向け。時給制も多い | $20〜$100/時間 |
Fiverrでは、基本的なレタッチなら$5(約750円)から依頼できます。ただし、英語でのコミュニケーションが必要なので、細かいニュアンスを伝えるのは難しい場合があります。
海外への依頼は、時差やコミュニケーションの問題があります。「自然に」「もう少し明るく」といった曖昧な指示は伝わりにくいので、参考画像を用意するなど工夫が必要です。
個人に依頼するメリット
では、会社ではなく個人に依頼するメリットは何でしょうか。
料金が安い傾向にある
最大のメリットは料金の安さです。
会社に依頼すると、人件費以外にもオフィス代、管理費、営業コストなどが上乗せされます。一方、フリーランスは個人で活動しているため、そうした間接コストが少なく、結果的に安くなる傾向があります。
| 依頼先 | 簡単な補正 | フルレタッチ |
|---|---|---|
| フリーランス | 500〜1,500円 | 2,000〜5,000円 |
| レタッチ会社 | 1,000〜3,000円 | 3,000〜10,000円 |
直接コミュニケーションができる
会社に依頼すると、営業担当→ディレクター→レタッチャーと、何人もの手を経由することがあります。その過程で意図が伝わらないことも。
個人への依頼なら、作業する本人と直接やり取りできるので、細かい要望も伝えやすいです。
柔軟な対応が期待できる
「急ぎで1枚だけお願いしたい」「土日に対応してほしい」といった要望にも、個人なら柔軟に対応してもらえることがあります。会社だと「最低発注数○枚から」「土日祝休み」といった制約があることも多いです。
個人に依頼するデメリット・リスク
ここからが重要です。個人への依頼には、無視できないリスクがあります。
安いならいいことばかりじゃないんですか?
実は、安さの裏には理由があるんです。特に継続的に依頼する場合は、慎重に考えた方がいいですね。
品質にバラつきがある
フリーランスの技術レベルはピンキリです。プロフィールや実績を見て「良さそう」と思っても、実際に頼んでみないと分からないのが正直なところ。
「1枚目は良かったのに、2枚目は全然ダメだった」ということも珍しくありません。特にクラウドソーシングでは、実績を積むために低価格で請け負っている初心者も多いです。
「安いから試しに頼んでみたら、使い物にならないクオリティだった」というケースは非常に多いです。修正を何度もお願いしているうちに、結局時間とコストがかかってしまうことも。
音信不通・連絡が取れなくなるリスク
個人への依頼で最も怖いのが音信不通です。
会社であれば、担当者が休んでも別の人が対応してくれます。しかし個人の場合、その人が対応できなくなったら終わりです。
- 体調不良で連絡が途絶える
- 他の仕事が忙しくなって放置される
- 納品直前で音沙汰がなくなる
こうしたトラブルは、実際に起きています。納期が迫っている案件で音信不通になると、取り返しがつきません。
大量依頼に対応できない
ECサイトの商品写真のように、数十〜数百枚の画像を継続的に依頼したい場合、個人では対応しきれないことが多いです。
フリーランスは一人で作業するため、キャパシティに限界があります。「いつもお願いしている人が忙しくて受けてもらえない」という事態も起こりえます。
契約面が曖昧になりがち
会社に依頼すれば、契約書や業務委託書をしっかり交わすのが普通です。しかし個人への依頼では、こうした契約面が曖昧になりがちです。
- 著作権・所有権の帰属が不明確
- NDA(秘密保持契約)を結んでいない
- 修正回数の上限を決めていない
- 報酬の支払い条件が曖昧
特に機密性の高い画像(未公開商品、人物写真など)を扱う場合は要注意です。NDAを結ばずに依頼すると、情報漏洩のリスクがあります。
スキル・経験の見極めが難しい
クラウドソーシングのプロフィールや評価だけでは、本当の実力は分かりません。
- ポートフォリオが他人の作品の可能性
- 高評価でも、依頼内容と得意分野が違う
- 「レタッチ」と言っても範囲が広い
人物レタッチが得意な人と、商品写真が得意な人は違います。「レタッチできます」だけでは判断できないのが難しいところです。
個人に依頼する際の注意点
それでも個人に依頼したい場合は、以下のポイントを押さえておきましょう。
1. 事前にテスト発注する
いきなり大量に依頼せず、まずは1〜2枚でテスト発注しましょう。クオリティ、納期、コミュニケーションの取りやすさを確認してから、本依頼に進むのが安全です。
2. 契約内容を明確にする
- 料金と支払い条件
- 納期
- 修正回数の上限
- 著作権・データの所有権
- NDA(必要な場合)
3. 参考画像を用意する
「自然な感じで」「もう少し明るく」といった曖昧な指示は、人によって解釈が異なります。完成イメージに近い参考画像を必ず用意してください。
4. 定期的に進捗確認する
丸投げは危険です。特に納期が長い案件では、途中で進捗を確認しましょう。問題があれば早めに軌道修正できます。
結局、個人と会社どちらがいい?
結局、個人と会社、どっちに頼めばいいんでしょうか?
正直に言うと、ケースバイケースですね。ただ、「安さ」だけで選ぶと失敗しやすいです。
個人への依頼が向いているケース
- 単発・少量の依頼
- 予算が限られている
- 納期に余裕がある
- 機密性が低い画像
会社への依頼が向いているケース
- 継続的・大量の依頼
- 品質を重視する
- 納期が厳しい
- 機密性の高い画像を扱う
継続的にレタッチを依頼する予定があるなら、最初から専門のレタッチ会社に相談することをおすすめします。長期的に見ると、品質の安定とトラブル回避で、結果的にコストパフォーマンスが良くなることが多いです。
まとめ
個人やフリーランスにレタッチを依頼するのは、一つの選択肢です。
- 料金が安い傾向
- 直接コミュニケーションできる
- 柔軟な対応が期待できる
- 品質にバラつきがある
- 音信不通のリスク
- 大量依頼に対応できない
- 契約面が曖昧になりがち
「安いから」という理由だけで選ぶと、品質や納期で痛い目を見ることがあります。
特に継続的に依頼する場合や、品質を重視する場合は、多少コストがかかっても専門のレタッチ会社に依頼する方が安心です。
よくある質問
国内ではココナラ(スキル売買型で価格が明確)、クラウドワークス(登録者600万人以上)、ランサーズ(認定ランサー制度あり)が代表的です。海外ではFiverrが有名で、基本的なレタッチなら$5(約750円)から依頼できます。
フリーランスへの依頼相場は、簡単な色補正で500〜1,500円/枚、フルレタッチで2,000〜5,000円/枚が目安です。レタッチ会社の半額〜7割程度になることが多いですが、安いワーカーほど品質リスクがあります。
メリットは料金が安い、直接やり取りできる、土日対応など柔軟の3点。デメリットは品質のバラつき、音信不通リスク、大量依頼に弱い、契約が曖昧になりやすいの4点です。
単発・少量で予算が限られているなら個人(フリーランス)、継続的・大量で品質を重視するならRetouch Inkのような専門のレタッチ会社がおすすめです。機密性の高い画像はNDAを結べる会社が安心です。
料金・支払い条件、納期、修正回数の上限、著作権の帰属、NDA(秘密保持契約)の5点です。まず1〜2枚でテスト発注するのが失敗しないコツです。